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人類は如何に神々として滅びるか

『自己が無視されることを無視するという彼等の英雄主義』

kindle unlimited(キンドルアンリミテッド)と小説は食い合わせが悪い?

 時代はkindle unlimitedなのだ。amazonがマンガをたくさん読みまくる日本の読者の傾向を見誤っていたといわれ、大手出版社がのきなみ手をひいているという現状、それでも時代はkindle unlimitedのようなのだ。

 特にkdpで電子書籍を出している個人にとっては、どうもそうらしい。

 僕も電子書籍で小説を出しているから、この波にのまれないではいられないのだ多分。(参考記事:kindle unlimited(キンドルアンリミテッド)で読み放題、全小説表紙一覧 

 ただし、KU(キンドルアンリミテッド)で読めるようになっていても、読者によんでもらえるかどうかはまた別問題だ。そんなことは誰だって分かる。どうして、僕の知らない、したがって当然、僕のことなど知るよしもない誰かが、僕の小説を読んでくれるというのか。

 日本のKU読者が、まっさきに読もうとするのはマンガだ。たぶんこれは「読み放題」というシステムと相性がいい。マンガは絵であるがゆえに、活字よりもページをめくりやすいはずだ。パラパラとめくっていくだけで、あるていど筋が理解できる。活字にも速読法というのがあるが、特別な技術を習得せずとも、だれでも速読が可能なマンガは、相当、読み放題に向いている。

 次に、KUで読まれていそうなのは、実用書とか新書とかビジネス書とか各種入門書とかそういった類のものらしい。ここで使う場合においては揶揄ではなしに、つまり「意識が高い読者」向けの書籍から、気楽に雑学を身につけさせてくれる新書のようなものまでが、どうも読まれているらしい。こういう書籍は、自分が興味ある部分だけを、つまみ読みしたり、面白くない部分を読み飛ばすことが可能という点で、読み放題に向いている。

 

 つまり、読み放題というのは、食べ放題とか、飲み放題などと一緒で、ある程度量をこなして、元をとらないと、意味がないものだ。焼き肉食べ放題に行って、タン塩を二枚焼き、じっくりと味わって、ああ満足したとか、ビアガーデンのビール飲み放題でグラスビール一杯を、小皿にのった枝豆だけでちびちびやって終わるとかいうのはどう見たって間違っていると思えるのと同じ理屈で、読み放題サービスとても、もとがとれるだけの量を読み、得だと思えるだけの冊数をこなそうとするのは読者の自然な行動だ。

 しかるに、小説は活字であって、絵ではないからマンガの仲間には入れてもらない。その上小説であるからには、普通最初から最後へと順番に文字を追って読まなければいけない。別に一編の小説を読むのに、ページをでたらめに開いたり、途中を飛ばし飛ばし読んでも読者の自由だが、そういう人はあまりいないだろう。

 ということは、読み放題サービスに参加するにあたって、小説はちょっと不利なような気がする。つまり、小説ってものは読むのがめんどくさい。

 もっとも読んでいて先が気になり、ページをどんどんめくりたくなるような小説なら問題はない。

 ただし、僕の小説は、筋を追う(ストーリー、物語)ことに面白味をもたせようとしているわけではなく、キャラが立った登場人物に読者を感情移入させようとしているわけでもほとんどなく、できれば、文章をじっくりと、なめるように読んでもらって、文彩やらアイロニーやらを感じてもらおうと思っているのだと思うから、これはどうも、僕の小説にかぎっては、読み放題とだいぶん食い合わせが悪いようなのだ。

 

(´・∀・`)

 

 しかし、どうもKDP作者にとっては、時代はキンドルアンリミテッドのようなのである。 

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