人類は如何に神々として滅びるか

『自己が無視されることを無視するという彼等の英雄主義』

シャーロック・ホームズ「うっふ」の謎

 私はグラナダTV版至上主義者なのだが、しかし元はといえば小説作品のパロディを小説で書くのだからと、延原謙全譯「シャーロック・ホームズ全集」(新潮社 昭和三十一年)というやつを持っている。

 

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 今書いているナンセンス(くだらない)パロディは、「四匹の足形」というタイトルで、分かる人にはすぐに分かってしまうから、言わずもがなかとは思うが「四つの署名」のパロディだ。なんで、足形かというと、私の書いているのは、シャーロック・ホームズ・シリーズのパロディであると同時に、芥川龍之介「河童」のパロディであるので、主人公が「河童かつ私立探偵」だからだ。つまり、河童だから、「手」でなくて、「前足」なので、「(前)足形」なのである。(タイトルは「四匹の前足形」のほうがいいかもしれない。いや、やっぱり語呂が悪くて、意味がつかみづらい気がするが)

 

 それで「四つの署名」を読み返しつつ書いている。

 読み返しつつ書いていると、以前通して全集を読んだときにも思ったことだが、ちょっとこれはどうなんだという文章にぶつかった。

「うっふ、僕の助力をすこしたかく見積りすぎているようだ、あの男は独力でも…… 

  いまどき、「うっふ」はないと思う。いやまあ、昭和三十一年の訳にそんなこと言っても仕方ないが。しかし、昭和三十一年としたって「うっふ」はどうなんだ? という違和感がぬけない。ホームズが「うっふ」……ジェレミー・ブレットが「うっふ」……いや、「うっふ」は日本語だから、露口茂が「うっふ」と言うのか?

 

 いや、待てよ、と思う。露口ホームズも「ふふ」とか「ふふん」とか「ふっ」ていどに鼻をならすくらいならやっていたような気がしてきた。しかし、私は露口ホームズがどういう風に鼻をならしていたかを知りたいわけでなく、

 

 この「うっふ」が原文ではなんと書かれているか知りたい。

 ありがたいもので、検索すれば "THE SIGN OF FOUR" の全文がすぐ見られるのだ。

“Oh, he rates my assistance too highly,” said Sherlock Holmes lightly. “He has considerable……

 

 しょうもない……。

 しかし、ここまできて私は思った。「今書いてるパロディに『うっふ』という会話文を登場させてやろうかしら」と。

 

 

河童

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